2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
破執分第二中破外道品第二 汝の説く証量いかにも成ずるは、この義然らず。何を以っての故に。 今我が立てる証量、二空を顕了するは諸法空の故に自性不可得にして、幻事、幻物は証量を見るが如くなり。 實有の如くにあらざる諸法を見ることも亦爾り。見る所の…
破執分第二中破外道品第二 また次に破僧去の義を應に知るべし。 内に曰く。汝の義に云えるに、聲に自性有りて自性異ならざるが故にとは、この義然らず。何を以っての故に。 若し聲に自性有らば即ち聲應に耳の為の本なるが故に。 聲これ耳、耳即ちこれ聲と説…
破執分第二中破外道品第二 また次に倒の義の成ずるを得るとは、 汝、一の能く多を生ずると謂わば、我も亦多の能く一を生ずると言うなり。汝もし多の能く一を生ずるを信ぜざれば、我も亦一の能く多を生ずるを信ぜざるなり。 また次ぎに汝の義の本壊れるが故に…
破執分第二中破外道品第二 若し多くの人共に聞かば、即ち因果一体を得ざるを知るなり。 汝、多くの果有るは即ち多くの因より随い而も取りて生ずること、人の田中に種を散じるが如くに、人と田これ一にして而も種子衆多なれば生ずる芽等、亦少なからずして、…
歯執分第二中破外道品第二 また次に汝の難、即ち証と量の相違することにして、諸法に実の性無ければ即ち能所皆不可得にして、声の耳に至らず、耳の声を得るにあらざること、我現に耳と声の相対するを見るゆえに聞くを得れば、故に空にあらざることを知るとい…
破執分第二中破外道品第二 次に同類の因果の相い望むに約す。 自他を論ずるは、本、因と為る種子に由りて、能く芽の果を生ずれば、芽は必ず因に由るが故に名づけて果と為し、種は必ず果を生ずるが故に因と名づけるを得るなり。 この因と果、一と為るや異と為…
破執分第二中破外道品第二 一切處の諸法 自らより生ずるを得ず 他よりも二も亦爾り 無因よりも亦然り 初めに一切處の諸法と言うは、明處に三有るなり。 一つには四生處に約す。謂わく、三界の生處及び無流界の生處にて此の四に一切の内外の處を摂し盡す。四…
破執分第二中破外道品第二 又汝の説かく。 汝亦空と言うもこの故に一切の諸法不空なりと。なれど是の義然らず。何を以っての故に。 かくの如くの語言諸法を摂して入るが故に、語言も亦空なり。故に知る。諸法皆空なることを。 汝、語言聞くべきが故に空にあ…
破執分第二中破外道品第二 汝の説く瓶等の諸物更に互いに各々異なれば、瓶の衣等と異なること、この義然らず。何を以っての故に。 瓶と色等、即ち自性と為るや、自性を離れると為るや。 若し定んで即ち離るれば、義皆なるべからず。 若し一ならば即ち應に八…
破執分第二中破外道品第二 現に見る火の性定んで熱なれば水と為るべからず。 水の性定んで湿なれば火と為るべからず。 涅槃・生死も亦またかくの如く、互いの相を転じて為るべからざること、此の二法のごとき並びに自性有るが故に。 若し互いに転ぜらるれば…
破執分第二中破小乗執品第一 問うて曰く。 若し爾らば如何が佛、性に住せざる衆生の永く般涅槃せざるを説くや。 答て曰く。 大乗を憎み背くは是れ一闡提の因なれば、衆生をして此の因を捨てさせしめんが為の故に。 一闡提の因に随えば長時の中に滅せざる、こ…
破執分第二中破小乗執品第一 この故に我、此の性の亦また定まらざること、因に由らざるが故にこの義當に成ずべしと説くなり。 汝、定めて等しく共に無因と説くが如きは、爾らば非理の事も並んで當に成ずることを得るべし。 二つには、不平等の過失あり。 人…
若し汝、今世に善根を修すると雖も終に転ずるを得ずと謂わば、未来に方に転ずるが故に下性に住すと名づける者の此の性、未来の中に善を修するが故に転ずると為すや、修せざるが故に転ずると為すや。 若し修するが故に転ずれば、今の修何故に転ぜざるや。 若…
破執分第二中破小乗執品第一 又問う。 汝、無佛性の衆生を立てるも始終定まること無ければ、為に定めて無とならざること譬えば大地の如し。 始め金性無くも後時に或いは有り、或いは已に更に無し。 汝の立てる無佛性も亦かくの如くならざるや。 若し、かくの…
破執分第二中破小乗執品第一 問うて曰く。汝、佛性無き衆生の有りと説くは、刹底利種の如く、具に四性有りと為すや。及び地獄・人・天等の性、具に有らざると為すや。 若し具に有らざると言わば、人當に永く諸道義を作ること無ければ、常に人なるべし。 若し…
佛性論破執分第二中破小乗執品第一 難じて曰く。若し汝、我の無根の衆生を立てるに二の過失有りと謂わば、汝の立てる重犯の永く涅槃を得ざる佛性有ること無き一闡提人にも亦二の過失有るなり。 一つは大いなる過失にて、衆生本より我見・無明を以って凡夫の…